フリーダイビング Cカード・指導団体ガイド
AIDA、SSI、PADI、CMASのフリーダイビングコースについて、段階、深度・スタティック基準、講習内容を比較します。
このガイドの読み方
フリーダイビングのCカードは、指導団体が定める学科、水中講習、評価を修了した記録です。団体のロゴを選ぶ前に、どこで誰から学ぶか、プールとオープンウォーターのどちらを中心に楽しみたいか、安全・レスキューを十分に練習できるかを確認しましょう。
以下では、学ぶ目的が近いコースを並べていますが、完全に同等の資格とするものではありません。似た段階に見えても、参加条件、講習深度、達成基準、セッション数、認定範囲は異なります。
表にある深度や息止め時間は、ひとりで練習する目標ではありません。訓練を受けたバディ、インストラクターの監督、段階的な適応が必要です。ジュニア基準、健康条件、各国連盟やショップの運用も異なるため、申し込み前に最新の公式条件を確認してください。
主なコースの流れをひと目で比較
学ぶ目的が近いコースを探すための表です。指導団体間で自動的に認定されたり、完全に同等だったりすることを示すものではありません。
| 学習段階 | AIDA | SSI | PADI | CMAS |
|---|---|---|---|---|
| 浅い水域での入門 | AIDA1 | Basic Freediver | Basic Freediver | Discovery Apnea Diver |
| 最初のオープンウォーター資格 | AIDA2 Freediver | Freediver | Freediver | 1★ Apnea Diver |
| 高度なスキルと安全 | AIDA3 Advanced Freediver | Advanced Freediver | Advanced Freediver | 2★ Apnea Diver |
| ディープ・パフォーマンス | AIDA4 Master Freediver | Performance Freediver | Master Freediver | 3★ Apnea Diver |
深度やスタティックの数値を比べる前に
- STA(Static Apnea):水面で動かずに行う息止めです。
- DYNB(Dynamic with Bifins):バイフィンを使って水中を水平に進む距離です。
- CWT・CWTB(Constant Weight):ウェイトを変えずに垂直方向へ潜降・浮上する種目です。CWTBはバイフィンを使用します。
- 最大講習深度:そのコースでインストラクターが講習できる最深部です。認定のために受講者が必ず到達する深度とは限りません。
公開されている数値の意味も団体によって異なります。この表では、AIDAとCMASは公開されている認定基準、PADIはコースの深度範囲と達成目標、SSIは公式コースページに掲載された最大講習深度を示します。SSIの公開ページには全レベルに共通するSTA合格タイムがないため、ここでは数値を推測していません。
コースごとの主な基準と講習内容
公開されている成人向け基準の代表例です。細かなスキル評価、ジュニア基準、地域ごとの例外は省略しています。
| 団体・コース | 深度の目安 | STA | 主な講習内容・条件 |
|---|---|---|---|
| AIDA1 | 最大講習深度10m | 達成基準なし | リラックス、フィンワーク、ダックダイブ、耳抜きを学ぶ1日入門コース |
| AIDA2 | CWTB 12m / 最大講習深度20m | 2:00 | 呼吸サイクル、基礎生理、バディ安全、限定水域2回以上・オープンウォーター3回以上 |
| AIDA3 | CWTB 24m / 最大講習深度30m | 2:45 | フレンツェル、フリーフォール、トレーニングテーブル、圧力変化、ブラックアウトのリスク管理 |
| AIDA4 | CWTB 32m / 最大講習深度38m | 3:30 | マウスフィル、ディープダイビング生理、ウォームアップ、監督。2年以内のファーストエイド・CPR |
| SSI Basic Freediver | 最大講習深度5m | 公開数値なし | プール・限定水域で、息止めへの慣れ、基本動作、バディ安全を学ぶ |
| SSI Freediver | 最大講習深度20m | 公開数値なし | 呼吸セッション、限定水域2回以上・オープンウォーター2回以上、耳抜き、レスキュースキル |
| SSI Advanced Freediver | 最大講習深度30m | 公開数値なし | Freediverと記録済みセッション6回、フレンツェル、フリーフォール、計画、オープンウォーター4回 |
| SSI Performance Freediver | 最大講習深度40m | 公開数値なし | Advancedと記録済みセッション30回、深い耳抜き、パフォーマンス・競技テクニック、オープンウォーター5回 |
| SSI Master Freediver | 独立したコース深度なし | 独立したコース基準なし | スペシャルティと記録済みセッションによる認定ランク。次の講習コースではない |
| PADI Basic Freediver | 限定水域最大6m | 1:30 | 知識開発と限定水域、DYN 25m、基本的なバディ・レスキュースキル。オープンウォーター認定は含まない |
| PADI Freediver | コース範囲10〜16m / CWT目標10m | 1:30 | 知識開発、限定水域、オープンウォーター2回以上、FIM、CWT、バディ手順 |
| PADI Advanced Freediver | コース範囲16〜24m / CWT目標20m | 2:30¹ | ストレッチ、リラックス、より深いFIM・CWT、高度なバディ・レスキュー手順 |
| PADI Master Freediver | コース範囲24〜40m / CWT目標32m | 3:30 | フィットネスと健康、マウスフィル、ウォームアップ・ワークアップダイブ。24か月以内のCPR・ファーストエイド |
| CMAS Discovery | 潜水2m | 1:00 | 限定水域で呼吸、フィンワーク、浮力、ダックダイブ、基本的な安全を学ぶ入門コース |
| CMAS 1★ Apnea Diver | CWT 10m | 1:30 | 基礎物理、生理、耳抜き、バディ安全、学科8時間、実習4回 |
| CMAS 2★ Apnea Diver | CWT 20m | 2:30 | リラックス、ダイブ計画、潮汐・流れ、ブラックアウトレスキュー、ファーストエイド |
| CMAS 3★ Apnea Diver | CWT 30m | 3:30 | 高度な耳抜き、レスキュー・CPR、オープンウォーターでのリーダーシップ、実習6回 |
指導団体ごとの違い
¹ 18歳未満のPADI Advanced Freediverに公開されている目標は、STA 2:00、CWT 15mです。
AIDA
AIDA1からAIDA4まで番号で続く分かりやすい構成で、STA、DYNB、CWTBの達成基準と最低セッション数を公開しています。AIDA1は達成基準のない入門体験で、AIDA2から本格的なオープンウォータースキルと評価が始まります。
SSI
講習コースはBasic Freediver、Freediver、Advanced Freediver、Performance Freediverの順に進みます。Specialty Freediver、Progressive Freediver、Master Freediverは、スペシャルティと記録済みセッションに基づく**Recognition Rating(認定ランク)**です。他団体のMaster講習とは直接比較しないでください。SSIの公開クロスオーバー表では、PADI FreediverとAdvancedが同じ区分に置かれ、CMASは国によって異なるとされています。
SSIフリーダイビングコース · SSI Advanced Freediver
PADI
Basic Freediverは限定水域の認定で、Freediverからオープンウォーター実習が加わります。Advanced、Masterへ進むにつれて、リラックス、レスキュー、深い耳抜き、トレーニング計画を広げます。コースの深度範囲と達成目標は別のため、広告の最大水深だけで選ばないようにしましょう。
PADIフリーダイビングFAQ · PADIフリーダイビング教育
CMAS
CMASはDiscoveryと1★、2★、3★ Apnea Diverで構成され、段階が上がるほどレスキュー、ファーストエイド、リーダーシップを重視します。Cカードは各国の連盟を通して運用される場合があるため、現地でのコース名と適用基準を該当連盟へ確認してください。
申し込み前のチェックリスト
- 正確なコース名、発行されるCカード、インストラクター資格が有効か
- 必要なCカード、ログ、泳力評価、最低年齢、健康チェック
- 学科、限定水域、オープンウォーターの最低セッション数と実際の日程
- バディによる監視、リカバリー呼吸、LMC(運動機能喪失)、ブラックアウトのレスキューを繰り返し実習するか
- ライン、ブイ、ランヤード、緊急用酸素など、現地の安全器材と緊急時対応計画
- 基準を達成できなかった場合の追加練習、部分認定、再評価の方針
- 他団体のCカードで次のコースへ進む場合に必要なクロスオーバー評価
- 希望する言語で安全説明や細かなフィードバックを受けられるか
深度とSTAは評価の一部にすぎません。最短日程や広告にある最大深度より、インストラクターが観察してフィードバックする時間と、安全手順を十分に練習できる環境を優先しましょう。
Cカードについてよくある質問
どの指導団体のCカードが一番よいですか?
ロゴだけでは決められません。インストラクターの教え方、安全文化、水中セッション数、講習場所、修了後に一緒に練習できるコミュニティを比べましょう。
別の指導団体のCカードで次のレベルへ進めますか?
クロスオーバーできる場合はありますが、自動ではありません。Cカードとログを提示し、前段階の知識や水中スキルの評価を受けることがあります。
STAのタイムを達成すればCカードを取得できますか?
できません。知識、ダイナミック、深度種目、バディによる監視、水面での手順、レスキューの評価も必要です。息止めは、必ず訓練を受けたバディと適切な監督のもとで練習してください。
SSI Master、AIDA4、PADI Masterは同じコースですか?
同じではありません。SSI Master Freediverは、スペシャルティと記録済みセッションに基づく認定ランクです。AIDA4とPADI Master Freediverは、独立した講習・評価コースです。
表にある深度まで潜れないと、ファンダイビングに参加できませんか?
Cカードの範囲と、その日の適切なダイブ深度は同じではありません。体調、最近の経験、環境、バディの能力、現地ルールを考慮し、安全側に余裕を持って計画しましょう。
自分に合う最初のコースを相談しましょう
ショップに正確なコース名とセッション計画を確認し、安全講習と練習環境を比較してみましょう。